白内障
M・T 男性
67歳 自由業
65歳の時、初めて「五十肩」になり、先生に治療していただき、ほぼ全快いたしました。
水平にもならなかった肩が、今では不自由なく生活できるまでになりました。また、「65歳でも五十肩ですか」という、私のぶしつけな質問にも
ご丁寧に説明いただき、病気に正しく向き合うことが治療の第一歩だということを知りました。
さて、今回は、白内障についてお聞きします。
最近、視力が衰え、室内では気づかなかったのですが、外にでてみると見えにくいのです。この年になると手術はできるだけ避けたいのです。
眼科医に診てもらうと「すぐに手術します」と言われてしまいました。
針灸治療で治りますか?
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Mさん、<五十肩>が全快したのは、ご自分でも一生懸命に取り組んでおられたから、ほぼ3ヶ月で完治したのですよ。
「65歳なので、六十肩と名付けてください」とMさんがおっしゃって、二人で大笑いをしたことを昨日のことのように覚えています。
五十肩は60代、70代でも発症しますし、一度なったから二度はならないと油断なさらず、普段からよく肩を動かすように心がけてください。
(注・「五十肩」治療に関しては、別項目で詳しく記述していますのでそちらをご参照ください)
さて、白内障についてですが。
Mさんがおっしゃるように、室内ではよく見えるのに、外の明るいところでは見えにくく、また、夜になるとよく見えたりします。
「白内障」とは、目の中でレンズの働きをしている水晶体が濁り、モノが見えにくくなる疾患です。

驚ろかせるつもりはありませんが、世界的に見ると、白内障は失明原因の一位になっています。
日本では人工レンズ手術が有名ですが、ほとんどの患者さんは、「まだ手術の必要は無い」という状態が主流のようです。
ですから、手術をすすめる眼科医がいたら、セカンドオピニオン(もう一つ別なお医者さん)に診ていただき、
手術の必要があるかどうかを確認なさるといいと思います。
費用もさることながら、手術という心理的負担も大きいですからね。
ある女性患者さんで、白内障の手術をすすめられ、
そのストレスから<顔面神経麻痺>になった方もおられます。
(注・<顔面神経麻痺>は20代及び、50代の女性が多いのです。原因は不明ですが、私は心理的負担(簡単に言えばストレス)が大きく左右しているのでしょう。
こちらも<顔面神経麻痺>の項目で詳しく記述していますので関心のある方はご参照ください)
話を「白内障」に戻します。
患者さんの訴えで多いのは、「何を見てもかすんで見える」、
「すりガラスを通して見ているみたい」などのほかに、
「モノが二重、三重に見える」や「メガネで調節してもピントが合わない」
といった声もあります。
しかし、痛みや、かゆみも無く、充血することもありません。
ただ、視力が落ちてくるので、「年なのかなあ」と思ってしまうようです。
白内障は、早い人で30代から始まり、60代で50%、70代で60%、80代になるとほぼ100%と、加齢とともに増えていきます。
加齢に伴う目の症状としては以下のようなものがあります。

加齢性黄斑変性症の発症も重なることがありますので
ご注意ください。
この疾患の原因である「加齢」以外ですと、
紫外線やタバコ、さらに、糖尿病、アトピー性皮膚炎、ステロイド剤の服用などがあげられます。
一般的に、白内障は水晶体の周辺部から白濁し始め、次第に中央部分に浸潤してきます。
このレンズの働きをしている「水晶体」は、一度濁ると元には戻せません。
鍼灸治療では、まず身体全体の健康を調整し、心と身体の安定をはかります。
そして、白内障の進行を遅らせ悪化を防ぐのです。
ほとんどの患者さんが、「視野が明るくなった」、「眼の疲れが取れた」とおっしゃいます。
針治療の順番は、まず、目の周辺(といっても、中国のように直接、眼球に打ったりしませんのでご安心ください)では、「さん竹(さんちく)」(眉毛の内側)、「客主人(きゃくしゅじん)」(目尻の外側)などに、
顔面用の極細の針を用います。
痛みは全くといっていいほどありません。
後頚部では「風池(ふうち)」(後ろ髪の生え際、外側)、肩の中央からやや頚部寄りにある「肩井(けんせい)」などを選穴します。
昼間は、モノがギラギラして見づらく、イライラも募っているはず。
肘の上部にある「曲池(きょくち)」、背中の肩甲骨の下、背骨寄りにある「かくゆ」というツボで疲れ、ストレスを取り除きます。
足では、「太衝(たいしょう)」(足の親指と人差し指の間、上方の骨がクロスするところ)などを選穴します。
白内障は、加齢とともにやってくる眼科疾患です。
それだけ長生きしたと思い、ゆったりとした気持ちで向き合い、
治療を続けられることをお勧めします。
はせがわ鍼灸院の測定法
当院の視力測定はNIDEK社のシステムチャートSC-2000を
5メートルの距離から測定します
眼科領域では最新の視力検査法であり、
眼科医院も導入し始めている検査機器です。

(NIDEK社・システムチャートSC-2000)
この最新視力測定機は0.1未満の視力まで詳細に判定できます。
公式に0.03より遠見視力検査ができ、
弱視や色素変性の患者さん向けの測定機能を持っています。
液晶画面の特性をいかし、網膜色素変性症や
アズール病患者さん向けに白黒反転で測定し、
白内障の患者さんにはコントラスト測定することも可能です。
この視力検査は基本的に、眼科疾患の患者さんには毎回行います。
なお、視力は測定時の体調で微妙に変化がありますが、
体調変動も含め、患者さんの日常での生活の質
(QOL・クオリティ・オブ・ライフ)の向上に励みます。
視力において、歪みや暗点は「鈴木式アイチャート」で測定します。

( 「鈴木式アイチャート」 )
視界の境界、領域を把握する測定機です。
眼科や脳外科などで実際に使用されているもので、
変視の位置・状況や、視野欠損の位置確認をおこないます。
この「鈴木式アイチャート」は
歪みや暗点の視界での大きさや状況を客観的に記録し、
変視や視野欠損の状況を測定し、
鍼灸治療による変化を測定結果に反映させるものです。

( 「測定用紙」 )
上図のように、定期的に眼科疾患の患者さんの
個別測定をおこない、記録を照らし合わせ、
疾患の治癒状況や進行具合を把握するものです。



































